​​​​​​​​​​​​​​適用例​​​​​​​


乗用車

代表的な適用例をご覧ください

車体は多数の接触面をもつ複雑な構造体です。耐久解析には、線形イナーシャリリーフに外力を加える計算方法がよく用いられます。この方法では構造体の接触応力および共振効果が無視されます。一方MAMBAでは、車体をマルチボディシステム内の弾性体とし、接触相互作用を考慮したより高度なアプローチを取ります。

車体後部に搭載されたバッテリーキャリアの例で示すような部分的な耐久解析では、ユーザーが考慮したい接触エリアを選択することができます。高負荷がかかるスポット溶接部の疲労結果を比較すると、MAMBA使用時には、測定結果とのコリレーション結果が大きく改善されていることが分かります。

車体全体の評価では、MAMBAは基準となるシミュレーションをベースに、関連するすべての接触面を自動で認識します。この手法により、構造的な振動および非線形接触面を考慮した信頼性の高い耐久解析が可能になります。

 

特徴

  • 複雑な弾性体でも関連するすべての接触面を自動検出
  • 振動の影響を考慮可
  • 車体全体でも信頼性の高い耐久解析を実現

エンジンやギアボックスなどのパワートレイン系部品には、ボルト締結された接触面が多数あります。これらのパーツ間の非線形相互作用は、負荷がかかった際の応力や振動挙動に影響します。

トランスファーケースの例では、ハウジングを組み付けた状態でのフランジにかかる応力の分布を示しています。ハウジングを弾性体としてパワートレインの動的シミュレーションを行い、時間依存の応力や接触応力を評価することができます。これらの結果に基づいて、ハウジングの耐久性や締めつけの評価できます。

クランクシャフトにボルト付けされたトーションダンパには大きな動的負荷がかかります。ピーク負荷で接触面圧が低下する領域では、フレッティング腐食が生じる可能性があります。この例では、MAMBAを用いてクランクシャフトと粘性ダンパーの接触面を考慮し、全開 Run-up シミュレーションを行いました。得られた結果を基に摩耗パターンの領域における接触面圧が低下する臨界速度を算出しました。

 

特徴

  • ボルト締結されたハウジングの締めつけ解析
  • 動的負荷によるフレッティング腐食の評価
  • 共振による影響を考慮した全速度域の評価

自動車のバッテリーは路面の凹凸により振動しています。バッテリーの重量により、この振動が支持構造に大きな構造負荷を与えます。したがって、信頼性の高い耐久解析を行うには、スポット溶接されたフランジ部の非線形接触による効果を考慮した動的シミュレーション用のモデルが必要となります。

バッテリーブラケットの例では、MAMBAによりバッテリーブラケットのスポット溶接フランジとその周辺の非線形接触による非線形挙動を考慮しました。通常の線形モデルでは、負荷はスポット溶接部のみを介して伝達されており、複数の場所で非現実的な高いダメージ値が確認できます。一方、接触を考慮した方では、面の支持効果により別の負荷経路ができ、一部のスポット溶接部では損傷値が増大し、別のスポット溶接部では減少します。

 

特徴

  • 改善された負荷経路による現実的な振動応答
  • スポット溶接部の現実的なダメージ評価

ドアスラムは、ドアの耐久性に影響を与える動的プロセスです。このシミュレーションでは、ドアの弾性体モデルが閉じられた時の衝撃によって振動します。最大負荷を再現するには、シール剛性およびラッチ機構の正しいモデリングが必要です。

接触を考慮していない線形モデルのシミュレーションでは、ラッチ付近で板金が貫通するという非現実的な結果が出ています。MAMBAを用いて接触を考慮したドアスラムシミュレーションでは、現実的な負荷を再現できます。これら両方のシミュレーション結果を後続の疲労解析の入力として使用し、最も損傷を受けたスポット溶接部の結果を比較すると、ドアスラムシミュレーションでは接触を考慮する必要があることがよく分かります。

 

特徴

  • ドアスラム耐久解析における現実的な負荷の算出
  • 陽解法の有限要素ソルバに比べて短い計算時間

商用車

代表的な適用例をご覧ください

ドアスラムは、ドアの耐久性に影響を与える動的プロセスです。このシミュレーションでは、ドアの弾性体モデルが閉じられた時の衝撃によって振動します。最大負荷を再現するには、シール剛性およびラッチ機構の正しいモデリングが必要です。

接触を考慮していない線形モデルのシミュレーションでは、ラッチ付近で板金が貫通するという非現実的な結果が出ています。MAMBAを用いて接触を考慮したドアスラムシミュレーションでは、現実的な負荷を再現できます。これら両方のシミュレーション結果を後続の疲労解析の入力として使用し、最も損傷を受けたスポット溶接部の結果を比較すると、ドアスラムシミュレーションでは接触を考慮する必要があることがよく分かります。

 

特徴

  • ドアスラム耐久解析における現実的な負荷の算出
  • 陽解法の有限要素ソルバに比べて短い計算時間

トラックのフレームに固定されたアタッチメントパーツは、路面やパワートレインからの入力によって振動します。アタッチメントパーツ自身の質量によって、この振動がフレームとの結合点であるフランジのボルト締結付近に高い負荷をあたえます。より信頼性の高い耐久解析をおこなうには、非線形接触による非線形挙動を考慮した動的シミュレーションモデルが必要になります。

サイドレールアタッチメントパーツのシミュレーションでは、MAMBAを用いてサイドレールとブラケット間の接触を正しく考慮します。周波数応答解析から、接触を考慮したことで結合部の剛性がアップし、固有値がシフトすることが確認できます。一方、通常の線形モデルでは、ボルトからのみの伝達負荷になるため、非現実的な高いダメージ結果になってしまいます。MAMBAで接触を考慮した場合は、面接触による効果で負荷が分散され、ダメージが減少し、より現実的な結果を導きます。

 

特徴

  • より現実的なアタッチメントパーツの振動応答シミュレーションを実施可
  • ボルト締結の構造体において現実的なダメージ評価の実現

トラックフレームの開発プロセスにおいて、全体の剛性および耐久性の設計はとても重要です。

商用車のフレームには、通常、多くのボルト締結部があります。線形有限要素法(線形FEM)はとても便利ですが、接触エリアにおける局所的な負荷を正しく再現することが難しいため、非現実的な疲労予測結果が導かれてしまいます。

新しい軽量フレームコンセプトを開発する中では、より信頼性の高いシミュレーション結果を得るために、MAMBAを用いて接触を考慮したシミュレーションを行い、その結果を疲労解析の入力として使用しました。

通常の線形FEMの結果とMAMBAシミュレーションの結果を比較するとダメージ分布に有意差があることが分かります。

 

 

特徴

  • 疲労寿命予測結果の精度向上
  • ボルト締結部の耐久予測結果の精度向上

マルチリーフスプリングサスペンションは、車両の走行中に動的負荷を受ける部品です。各リーフスプリング間のすべり摩擦は車両の重要な減衰メカニズムです。

MAMBAを利用し、正しい静的非線形特性および動的特性を再現する(例えばトラニオン式サスペンション)モデルを構築することができます。一般的なリーフスプリングの測定結果と比較すると、このモデルの高い精度が示されました。

最終的に、このリーフスプリングモデルを車両モデルに組み込むことで、より信頼性の高い乗心地や操縦安定性のシミュレーションを行うことができます。

 

特徴

  • リーフスプリングの正しい静的非線形特性および動的特性を再現
  • 車両モデルを用いた動的シミュレーションの精度向上